Touch on Wood. 木に触れる生活 「植物としての木」

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2014年、新しいブログのテーマは「Touch on Wood. 木に触れる生活」です。
私たち生物にとって生きるために欠かせないものの一つに、空気があります。
私たちが酸素を吸って二酸化炭素を出す。
植物は光エネルギーを使って水と空気中の二酸化炭素から炭水化物を合成し、水を分解する過程で生じた酸素を大気中に供給しています。
私たち地球上の動物はみな、木は生きているときからとても大切なパートナーなのです。
そして伐採した木は、紙になったり炭になったり、もちろん木材として家の柱や床、さらに家具などのインテリアになります。
私たちは小さいころからテーブルや椅子、机や本棚など、インテリアとして生まれ変わった木に常に触れあって来ています。
そうそう日本人であればお味噌汁を飲むときにお椀とお箸を使いますね。
ここにも木が使われています。

日本建築における建材として最も有名なものは檜(ひのき)です。
現存する世界最古の木造建築物、法隆寺飛鳥時代のもので、今から1400年以上も前のものです。

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いつの時代でも檜は高級建材として神社仏閣、一般の和風建築物に使われていました。
20年に一度の式年遷宮で話題になっています伊勢神宮でも大径材の檜が大量に使われています。

またかつては嫁入り道具として桐(きり)箪笥を持参する習慣がありました。
桐は木材の中で一番軽く、湿気を通さず割れや狂いが少ないことから高級木材として重宝されました。
だから女の子が生まれると桐の木を植え、結婚するときにその桐の木で作った箪笥を嫁入り道具にしたのです。

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そして桐は神聖な木とみなされ、家紋や紋章に桐の花と葉の意匠を取り入れてきました。

第一回目の今回は、木材になる前の「植物としての木」を取り上げます。
木は大きく分けて2種類に分類されます。
一つが針葉樹。もう一つが広葉樹です。
針葉樹は温帯から亜寒帯にかけて分布し、約540種類あると言われています。

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一般的に松や杉のように針状の葉をもつために針葉樹と名付けられていますが、檜のようなうろこ状の葉を持つものもあります。

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          杉の葉
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          檜の葉
あまり太くならず、上に向かって真っすぐに伸びていき、ほとんどが落葉しない常緑樹です。
日本は国土面積のうち2/3が森林を占め、この比率はフィンランドに次ぐ、世界第2位。
そのうち国有林が約4割を占め、そのほとんどが針葉樹です。
私も一昨年からデビューした花粉症。
この花粉症の敵とされているのが杉と檜などの針葉樹になります。
戦後の復興期に乱伐されたことから急速に杉を人工林に植栽しました。
その後価格の安い広葉樹や外国産木材の輸入により杉の需要が減るとともに、間伐のコスト増加、林業従事者の高齢化もあって国内林業を取り巻く状況は楽観できるものではなくなりました。
建材などで使われる針葉樹で有名なものは、杉、檜、松、椹(さわら)、ヒバ、栂(つが)などがあります。


一方広葉樹は比較的温暖な地方に多く、一般的には幅の平たい葉をもっている樹木で、その樹種は20万種ともいわれています。。

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枝を周囲に広げながら成長していき、温帯地方には秋になると落葉する落葉広葉樹、温帯から熱帯地方にかけて常緑広葉樹が分布しています。
戦後日本の住宅は和風建築から洋風建築に移り、広葉樹である楢(なら)やブナが多用されるようになりました。

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        楢の葉
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        楓の葉
また洋風の生活様式化が急激に進み、テーブル、チェアをはじめとする家具の造作材としての需要が高まりました。
広葉樹の代表的なものは、楢(なら):オーク、樺(かば):バーチ、ブナ:ビーチ、楓(かえで):メープル、欅(けやき)、ウォールナットマホガニー、チークなどがあります。


ヨーロッパでは昔からいいことがあると、「Knock on Wood. Touch on Wood.」という習慣があります。
これは幸運が続きますようにと、木の精霊にお願いしながら、木に触れるのです。

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あなたの周りには、いざというときにサッと触れることのできる木が身近にありますか?

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