ドイツ、ヒュルスタ滞在記 vol.1「初めてのヒュルスタ本社」

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私がヒュルスタに在籍していたのは、2003年から2013年の約10年。
その間、商品知識習得のための研修や、日本からのお客様をご案内するために、ドイツ本社を何度も訪問しました。初めてのドイツの時は、勝手がわからず、特に緊張したことを覚えています。
ドイツの思い出や文化の違い、もちろんヒュルスタについてを綴ってみます。

 

ドイツ、ヒュルスタ滞在記 vol.1
「初めてのヒュルスタ本社」

 

| 空港からタクシーで
私が初めてドイツのヒュルスタ本社を訪ねたのは2003年でした。
ウィーンでトランジットしてのデュッセルドルフ。当時はオーストリア航空が就航していました。

成田を出発してからデュッセルドルフまで約13時間の長旅。
デュッセルドルフ空港では、ヒュルスタ本社が手配したタクシードライバーが、私の名前を書いたボードを持って待機してくれていました。ドイツのタクシーはベンツが多く、日本でいうところのトヨタのクラウンって感じなのでしょう。
デュッセルドルフからは、アウトバーンA31をひたすら北へ1時間半、オランダとの国境近く、ウエストファーリア州のシュタットローンにヒュルスタ本社はあります。高い建物がなく、とても長閑な街。まるで北海道のようなところです。

長時間のフライトと時差ボケで、頭がボーとしているにもかかわらず、タクシードライバーはドイツ語で盛んに話しかけてきます。申し訳なく、寝たふりをして、聞き流していました。

 


| ホテル到着

滞在中のホテル、ズートローナホフ。
ヒュルスタのあるシュタットローンの隣町、ズートローンにあるホテルです。いくつか泊まったことのある中で、一番のお気に入りのホテルです。1Fにカウンターバーとレストラン。地下にはドイツ式のボーリングが1レーンだけあります。そして赤毛のマダムがとてもチャーミングで人気です。

チェックインしたのは、現地時間の23時。部屋は3階建ての最上階。エレベーターは無く、スーツケースを手で持って上がります。部屋の中は、屋根の傾斜を生かした作りになっているので、天井が斜めになっています。寝ぼけてベッドから飛び起きれば、天井に頭を打ってしまう感じです。それでも一人で使うには十分な広さの部屋でした。

23時を過ぎていてましたが、先ずはドイツビールの洗礼を受けなければと、フラフラになりながらも1階のバーへ。遅い時間にもかかわらず、快く対応していただきました。

ドイツには地域ごとに地ビールがあり、ピルスナー、アルトビア、ヴァイツェンをそれぞれ楽しむことができます。それまでヴァイツェンを知らなかった私は、滞在中にすっかりこのビールの魅力にはまってしまいました。
オレンジピールなどの独特な香りと、瓶内で熟成させた無濾過ビール。鮮度命の生ビールよりも、断然お勧めのビールです。最近日本でもクラフトビールでも楽しめるようになってきています。

バーでビールを堪能していると、そこで知らされた事実に私は驚かされました。
実は私が到着したその日デュッセルドルフ空港は、爆弾が仕掛けられた可能性があると、空港閉鎖されていたというのです。そのため、すべての飛行機の離着陸はストップ。空港内からは人も車も締め出され、当然私を迎えに来ていたタクシードライバーも退避させられたのです。空港からの車内で、タクシードライバーがしつこく話しかけてきたのは、このことだったのかと合点がいきました。デュッセルドルフ着の飛行機は、全て他の空港へと行き先変更になるわけですから、迎えのタクシードライバーにとってみれば、気が気ではなかったわけです。
結局、私の飛行機が到着する1時間前に空港閉鎖は解除され、私は何事もなくデュッセルドルフに着くことができ、無事ホテルのバーでビールを飲めたということです。

もしもデュッセルドルフ空港に無事到着できなかったらと考えると…というようなことは創造することもなく、私の初めてのドイツ旅がスタートしたのでした。

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2017.03.31投稿改訂